定期借家契約で入居できる家具付きのウィークリーマンションやマンスリーマンションに住民票は移せるのか?また、住民票を移さないとどうなるのか?といった質問が寄せられていたので、マンスリーマンション運営経験者の筆者がお答えいたします。ぜひ参考にしてください。
住民票が移動可能かどうかは運営会社次第。必ず運営会社に確認を。
「なんだ。結局は運営会社に聞けってことか!」と御叱りを受けるかもしれませんが、事実なので詳しくご説明させてください。
運営会社としては一時的な利用を想定していて、郵便物などを利用者が受け取ることを想定していないからです。住民票を移動されてしまうと各種行政サービスの案内(保険や年金の通知や選挙の通知)が届きます。
定期的に実家に戻るなど、生活の拠点が別にある場合はそちらの方で受け取る方が確実なので、運営会社は「移動できません」と答える事もあります。生活の拠点としてウィークリー・マンスリーマンションを利用する場合は、運営会社に相談するといいでしょう。
半年以上の契約の場合などは認めてくれる運営会社もあるようです。退居する際は転出届を出すことが絶対条件にはなりますが。
普通賃貸借契約の場合、住居として定住する事を前提としているので郵便物の受け取りをはじめ各種行政サービスを受けられます。一般的な普通賃貸借契約の場合は、住民票を移動させて住民税を支払う義務があるので届出が必要となります。
この届出を行わないと5万円以下の過料に処されることもありますので、賃貸の方は早めに届出を済ませて下さい。
- 転入をした者は、転入をした日から十四日以内に、市区町村長に届け出なければならない。
- 正当な理由がなく、届出をしない者は、五万円以下の過料に処する。
引用:住民基本台帳法より抜粋
一次的な住居は住民票を移動させる必要がない
上段では「引越ししたら届出しないと5万の過料に処せられることもあります」と書きました。引越し後に住民票を移さないと法律違反になりますが、「正当な理由」があれば違反にはなりません。それは以下の2例です。
- 一時利用である(出張などの短期利用)
- 生活の拠点が移動しない(実家に定期的に帰っている)
ということなので、ウィークリー・マンスリーマンションの利用者の場合、物件所在地の行政サービスを受ける必要がない限り、住民票を移動させる必要性はありません。
住民票を移動しなくても郵便物は受け取れる
「現住所として使いたい」「郵便物も受け取りたい」ということもあるかと思います。そんな場合は転居届を郵便局に出すだけでOKです。
退居の際に転居届を出すことも忘れずにお願いします。旧住所から転居先のウィークリー・マンスリーマンションへの転送もできます。転送期間は届出日から1年間です。(転送開始希望日からではありません)
利用中のウィークリー・マンスリーマンションの郵便ポストに知らない名前の宛名で郵便物が届いた場合は、勝手に開封したりせずに運営会社に連絡して回収してもらいましょう。
まとめ
- 住民票が移動可能かどうかは運営会社次第。必ず運営会社に確認を。
- 一時的に利用する住居は住民票を移動させる必要はない。
- 住民票を移動しなくても、郵便局に転居届を出せば郵便物は受け取れる。
いかがだったでしょうか?ウィークリー・マンスリーマンションをご利用の際は参考になさってください。