マンスリーから賃貸へ転居時に費用節約!おすすめの時期と方法

ウィークリー・マンスリーマンションは一時利用という用途では本当に便利な物件ですよね。そこそこ収入があるにもかかわらず、定職についていないために賃貸の審査が通らなくて、ウィークリー・マンスリーマンションを選択するという方が相当数いらっしゃいました。

しかし長期の利用になるとやはり割高になるので、1年以上住むなら賃貸の方がいいということになります。

この記事では、何らかの事情でひとまずウィークリー・マンスリーの仮住まいを利用してから賃貸物件に転居をお考えの方に向けて、賃料や初期費用を安くしたい時のおすすめの部屋探し時期と方法について解説します。賃貸への切り替えを計画する際の参考にしてください。

賃貸の賃料を安くする方法

ポイント

  1. 閑散期の7~8月に物件を探す
  2. 繁忙期の2~3月は避ける
  3. 駅から徒歩10分以内の物件は避ける
  4. 総戸数の少ない小規模物件を狙う

閑散期の7~8月に物件を探す

賃貸の閑散期はズバリ、7月・8月の2か月間です。この間に時間をかけて物件を選ぶのがおすすめ。この時期なら、繁忙期のように営業マンから「人気物件なので、今日申込み入れた方がいいですよ!」という煽りのセールストークをされても、涼しい顔で聞き流してOK。

ただし、オーナーや管理会社の交渉の窓口になってもらうのはその営業マンなので、印象は悪くしないようにしましょう。前向きに検討していて、条件を交渉したい時は「契約したいから」という意思をしっかり伝えて交渉する事が大切です。

ちなみにウィークリー・マンスリーマンションの閑散期は5月~6月と12月~1月で、閑散期はキャンペーンで賃料が安くなります。逆に繁忙期の2~3月は高くなります。

賃貸にも閑散期と繁忙期が存在しますが、ウィークリー・マンスリーのように週単位や月単位で賃料がコロコロ変わることはありません。賃貸の場合は賃料は変わらないのですが、閑散期の7月・8月は「金額交渉がしやすい時期」になります。金額交渉については後ほど詳しく解説します。

賃貸仲介店はいきなり1つに絞る必要もないですし、時間はあるのでゆっくり探せばいいです。比較のために見積も取っておくといいでしょう。閑散期は引越し業者も閑散期になっていて引越し費用が安くなるので、必ず比較見積を取るべきですね。

仲介店から紹介される引越し業者は、仲介店への紹介料がそもそも上乗せされているので、他社の見積を提示するなどして丁寧に交渉しましょう。

繁忙期の2~3月は避ける

賃貸の繁忙期は、ウィークリー・マンスリー物件と同じく2~3月です。大学の入学や就職に向けての引っ越しで、年間を通して一番のピークになります。

2月~3月はオーナーも管理会社も強気になっているので、交渉はかなり難しいです。できる限り長期で、オーナーにとって好条件で入居者を決めたいと考えますので、入居審査も厳しくなります。入居審査は保証会社の審査とオーナーの審査があるのですが、保証会社がOKでもオーナーが渋るということはよくありましたね。

この時期は交渉もほぼ効かないですし、3月末退居予定の部屋が多いので、内見できる物件が少なく、契約する部屋と違う部屋を見て判断したり、内見なしで決めなければならないケースもあります。2月~3月の部屋探し、4月初旬入居の契約は極力避けた方がいいでしょう。

駅から徒歩10分以内の物件は避ける

賃料を安くするなら、徒歩10分以内の物件はそもそも選考から外しましょう。徒歩10分以内は賃料相場が跳ね上がります

東京23区内でシングル用の新築1Kだと約6,000円~約7,000円の差が出ます。賃料は毎月の固定費で大きい負担になるので、少しでも安く住めるに越した事はありません。

駅周辺は土地の価格がそもそも高いので、物件価格自体が高くなり、そのまま賃料に反映されます。また、資金力のある大手不動産会社の物件は交渉も難しいです。

少し個人的な意見ではありますが、「徒歩10分、往復20分」これで例えば月額5,000円安ければ、年間6万円も節約できて、さらに運動不足も解消できるなら多少駅から離れていてもいいんじゃないでしょうか?

総戸数の少ない小規模物件を狙う

小規模物件は家賃交渉しやすいので、賃料を抑えたいなら狙い目です。小規模物件は、実際に希望の駅の周辺を歩いてみると発見できます。

駅から10分以上離れると、駅周辺で見かけるような高層の大型物件が少なくなって、小ぶりなマンションが現れてくるはずです。外から入居状態を確認してください。(怪しまれないようにお願いします)

空きがありそうなら要チェック。オーナーにしてみれば総戸数が小さいと1室の空室が賃料収入に大きなダメージを与えるので、繁忙期を過ぎて7月に入ったらかなり焦った状態になっているはずです。

グーグルストリートビューなどで過去画像もチェックしてみて下さい。大手ポータルサイトで募集されているかをチェックしておいて、賃貸仲介店に聞いてみるのもいいです。仲介営業に物件を出してもらう時(業界用語では「ブツダシ」と言います)には、住所と物件名を伝えると募集中かどうか調べてもらえます。

賃料交渉のやり方

まず最初はオーナーに承諾してもらうための賃料交渉から。賃貸の初期費用の多くは仲介会社の取り分になるので、初期費用の交渉は後になります。

月額賃料はオーナーの収入になるので、仲介担当にオーナーと交渉してもらう必要があります。「契約したいから」としっかりアピールした上で交渉してもらいましょう。

まず「賃料がいくらだったら申込みするか」を決めておきましょう。「3,000円下げてほしい」と単純に言って、交渉してくれればそれでいいのですが、交渉しやすいように、営業担当に譲歩案を提示してあげてもいいでしょう。先に営業マンから提案してくることもあります。

交渉の内容は例えば「6ヶ月以内の短期解約の場合、違約金を設定してもいいですよ」とか、「3,000円下がらないなら賃料発生までのフリーレントをつけてくれませんか?」など。

金額の目安は最初の2年間で家賃の1か月分ぐらいで交渉するといいでしょう。例えば家賃が72,000円の場合、短期違約金は1ヶ月分の72,000円。フリーレントの場合は3,000円値下げの代わりに3,000円×24ヶ月=72,000円でちょうど家賃1カ月分を免除といったところでしょう。

どちらの場合でも更新時にもう一度、賃料交渉を入れるといいでしょう。物件に固執しないのであれば次の物件を探せばいいですし、うまく妥協点が見つかって気持ち良く入居できれば最高ですね。

初期費用の交渉のポイント

初期費用は仲介会社の売上に直結する部分なので、仲介営業マンの理解を得つつ交渉しましょう。と言っても、不要なものに無駄にお金は払う必要がないのですからね。

鍵交換費用

本来は貸主負担ですが、契約の内容で借主負担にすることも可能です。特約に「鍵交換費用は借主負担」と記載されているか確認してもらいましょう。

火災保険

賃貸会社、管理会社指定の保険会社を紹介されますが、「補償内容が同程度の保険に自分で加入する」と交渉してみましょう。紹介される保険は2年で1.5万~2万円が相場ですが、例えば国民共済や府民共済なら同程度の保証で年払いで5,000円程度です。

抗菌・消臭費用

入居前に薬剤散布したり、脱臭剤を噴霧するもので1.5万~2万円が相場ですが、これも自分でやればいいので、必要ないなら交渉してもいい項目です。

その他付帯商品

ウォーターサーバー設置、インターネットネット接続取次、引越し業者紹介・・・。契約書の特約に記載されていて、賃貸契約の条件として入っているか否かを確認して、入っていないならキッパリ断って問題ありません。

これらの付帯商品は、販売元からキックバック(リベート)が仲介業者、もしくは管理会社に入るので割高な物が多いです。

まとめ

賃貸の賃料を安くするポイント
  1. 閑散期の7~8月に物件を探す
  2. 繁忙期の2~3月は避ける
  3. 駅から徒歩10分以内の物件は避ける
  4. 総戸数の少ない小規模物件を狙う
初期費用の交渉ポイント
  1. 鍵交換費用
  2. 火災保険
  3. 抗菌・消臭費用
  4. その他付帯商品

ウィークリー・マンスリーマンションに比べると、賃貸は高額な初期費用や更新料等がかかりますので、できる限り節約するためのヒントにしていただければ幸いです。賃貸のお部屋探しは、時期と交渉しやすい物件を選んで、契約時にはしっかり交渉して、良い条件でお部屋を見つけて下さい。

MAN3’S
  • この記事を書いた人

不動産Webコンサルタント 東口 悟郎

メディアマックスジャパン(株)の不動産営業担当。大阪の総合不動産会社でマンスリーマンション部門を立ち上げ、3年で運営室数200室を突破させた。システム開発から賃貸・売買仲介、社宅斡旋まで幅広い不動産経験を持つ。現在は主に不動産業務システムの導入コンサルティングと、ウィークリー・マンスリーマンションの集客サポートを担当している。

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